皆様こんにちは。株式会社プラグフラックスの小森です。
今年も残りあと僅かですがいかがお過ごしでしょうか。プラグフラックスは特に決まった休みもなく、仕事があればいつでもやっているのであまり年の瀬感がありません、、、
さて、そんな忙しい師走の季節ですが、先日ウクライナからようやく商品が届きました。今回の貨物には、バックパック用の新素材である「ULTRA200」が含まれていて、今後はDCFから完全に切り替わります。
そんな新素材である「ULTRA200」は一体どんな素材で、DCFとは何が違うのかを今回のブログでご紹介します!
ULTRA200はどんな素材?
「ULTRA200」は、2020年設立の「Challenge Outdoor」社が開発したUHMWPEを含む新素材で、UHMWPE(67%)、完全リサイクルされた高強度ポリエステル(33%)に、防水性200psiのRUV™ filmをラミネートして構成されています。
UHMWPEは「Ultra High Molecular Weight Polyethylene」の略で、日本語で超高分子量ポリエチレン、ulハイカーが大好きなダイニーマの事です。DCFでも使われているUHMWPEは、非常に優れた軽さ、耐摩耗性、防水性を併せ持った素材です。
「Challenge Outdoor」社の高強度ポリエステルやRUV™ filmはECOPAK™と名付けられ、ペットボトルを100%リサイクルして作られています。
200という数字は生地の厚さでデニール表記です。「Challenge Outdoor」社は、200D以外に100D / 400D / 800Dと複数ラインナップしていますが、LITEWAYのバックパックでは200Dが使用されています。
DCFとの比較
次は皆様が一番気になるであろう「DCF」との違いです。
ULTRA | DCF | |
重量(実測値)*ELEMENTUM PACK 50L使用 | 3.5 oz/yd²(510g) | 2.92 oz/yd²(452g) |
生地全体に対するUHMWPE含有量 | 67% | 20% |
引裂強度 | 133lbs(60.3㎏) | 43lbs(19.5㎏) |
テーパー摩耗試験(耐摩耗性) | 3800サイクル | 500サイクル |
防水性 | 200psi(耐水圧約10640㎜) | ーー(おそらくULTRAと同等) |
LITEWAYで使用しているULTRAとDCFは、メーカーの違いがありますが基本的に使用素材に違いはありません。しかし図で示したように、引裂強度で3倍、耐摩耗性で7倍以上ULTRAが優れています。これほどの違いを生み出した要因は、ULTRAはDCFと比べ生地全体で3倍ものUHMWPEを使用していいる為です。当然ながら、生地構成の別素材であるポリエステルに比べUHMWPEの強度は相当に高いです。
その反面、重量に関しては「ELEMENTUM PACK 50L」の実測で11%ほどDCFの方が軽量です。しかし11%の重量増の代わりに圧倒的な強度を確保したとも考えられます。
更には「Challenge Outdoor」社が開発したRUV™ filmによって、UV耐性97%を実現しており色焼けを防いでくれます。
まとめると、
「最強の繊維素材であったDCFより58g(ELEMENTUM PACK 50Lの場合)重たくなるけど、ULTRAの方がダイニーマたくさん使っているからとても丈夫になって色焼けも防いでくれるようになった」
という感じです。
見た目について
ULTRAばかりほめてきましたが、DCFの軽さや透け感(Whiteの場合)、紙のような独特な質感は魅力があると思います。ULTRAもDCFと同様に紙のシワのような質感はありますが、透け感はなく生地っぽさがあります。
なのでDCF独特の見た目を重視する方(主にWhite)は、ULTRAはちょっと違うと思うかもしれません。一方で毎年何度も山に入り、気を遣わずハードに使いたい方は長くご愛用いただけると思います。価格に関してもほとんど変わらない設定なので長く使える分お得だと思います。
というわけで今回はLITEWAYの新素材である「ULTRA200」について書かせていただきましたが、LITEWAYはまだまだ販売店様が少なく、店舗で実際に見れる方が限られている状態です。来年はもう少し販売店様を増やして、LITEWAYの素晴らしさを実際に皆様に感じていただきたいと考えています!
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました!
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