ご無沙汰しております、スタッフの田島です!
日差しと湿気と汗と蚊に刺されの夏がいつの間にか過ぎ去り、最近では「ちょうどいい」風が感じられるようになったと思います。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、BUSHMEN Travel Gearの本拠地ポーランドから、メーカーオーナー(今や誰もがご存知ピョートル(愛称:大将))から、ハンモックを安全に使うためのティップス(tips:ポイントやコツを意味します)のお知らせが届いているので、翻訳してお届けまします。
「寝っ転がる」— 言うは易し、行うは更に易し
「地面に落ちること=墜落」はたまた「堕落」の理由はいくつか挙げられます。
お酒、薬、絡まった靴紐、女性…… そして、ハンモックの誤った使用も例外ではないのです。
精神や他の「物質」を過度に消費するということは、倒れることなくしっかり地に足を付ける、または空間に身体を安定して委ねるための魔法の一つと言えます。
一方「絡まった靴紐」は、人類が経験してきた数々の誤りや失敗を題材にした物語を書くには適した材料になるかもしれません。
しかし、ロマンの世界において言うなら、さらに心地よいタッチダウンが存在します。そして、そこには私たちの意志とは関係なく「寝っ転がる」行為が伴ってくるのがほとんどなのです。
ハンモッキング(ハンモックを吊るして寝っ転がる行為を指します)をする際にも、寝床を扱うという観点で注意を払わなければならない側面がいくつかあります。
ハンモックのキャパシティ(耐荷重)を知る
使用するハンモックが最大何キロまで支えることができるのかを把握しておきましょう。
これは、フィットネス大会ではありません。ご自分の真の体重を参照してください。体重とはもちろんNET重量(服を脱いだ状態の正味重量)です。これに最低5kgは載せた重量を、お使いのハンモックの耐荷重に照らし合わせてみてください。
耐荷重 = 静止荷重
製品の説明書に書いてある最大耐荷重は、あくまでもユーザの静止荷重です。同じ体重でも、唐突なダイナミックな動きをすることで、ハンモックにかかる負荷は異なってきます。
ユーザにとっては危険が及ばなくても、ハンモックには最悪の結末(破れ、壊れ、墜落など)となる可能性があります。
アメリカ式に、ちょっと大袈裟な表現で「ユーザに対するハンモック使用における注意事項」を列挙すると、こんなふうになります。
以下のことすべからず:
- 飛び乗る
- 飛び降りる
- 飛び跳ねる
- 這いつくばる
- 逆立ちする
- 肘鉄
- 膝蹴り
- 自転車漕ぎのエクササイズ
つまるところ、はしゃいだ子供がいかにもやってしまいそうなヘンテコで突拍子もない動きはしないようにしましょう、ということです。
ポケットの中を確認する
鋭利なモノをポケットに入れてハンモックに身を包むことはグッドアイデアでしょうか?
—- もちろん、超バッドアイデアです。
伸縮性のある素材は、鍵、キーホルダーはもちろん、チャックやベルトのバックルなどの尖りがある物体との接触に長く耐えられるものではありません。吊り下がり式床の間(そうです、ハンモックのことです)では、特に服装に気を配る必要があります。
寝床にブーツを履いてフル装備で就くことが法的に許されているのは、もしかしたら戦闘中の兵士だけかもしれません?
ハンモックの周りも確認する
座る前にお尻ポケットが空っぽなことを確認した。スパー付きのカウボーイブーツも履いていない。
それでも、まだ確認しなければいけないことがあります。それは、ハンモックを設置している場所そのものです。頭上に腐りかけの木の枝が垂れていませんか?地面から鋭い根っこやとんがった石が突き出ていませんか?
高さを確認!柱の強度と間隔を確認!
ハンモックに仰向けになってみて、背中と地面との間の距離が50cmを超えていない確認しましょう。
また、ハンモックを吊るす両脇の柱が安定・安全に設置されており、適切な間隔が設けられていることも重要です。
ガタガタした不安定な切り株であれば、どんな頑丈なハンモックでさえユーザの体重を支えることはできません。長年の腐敗が進み、朽ち果てたような幹ももってのほかです。
火元に対して風向きに設置する
ひと段落ついて、あとは暖かい焚き木を見つめながらリラックスして寝っ転がるだけ、となった時、まだ気をつけなければいけないことがあります。
暖かさとリラックスを仲間にしても、やはり警戒心は失ってはいけません。
火は、アウトドアライフを愛する私たちにとって、灯りとなり、調理の手段となり、暖房となり、欠かせない相棒の一つです。これらの特典は、賢く正しい距離を保ちながら使わなければなりません。さもないと、火から上がる小さい火の粉が、煙や風に乗ってハンモックに触れ、ダメージを与えてしまう恐れがあります。
ハンモックは、火元に対して、必ず風上に設置するようにしましょう。つまり、ハンモックを吊るしている方向とは逆向きに風が吹くようにします。
そして、例えどんなにハンモックに身を沈めながら開けた空を見てタバコを吹かす行為が心地よくても、ハンモックはそれを嫌がっているということを忘れないでください。
所有することと使い方を知っておくこと
ハンモックを持つ(所有する)ということは、たしかに大事です。しかし、ハンモックを安全に使うための知識と能力を持つことはもっと重要です。
最後に、一切のジョーク無しに本トピックをまとめるとすると、
ハンモックを安全に使用するということは、車の運転と同じくらい必要な「真剣さ」「慎重さ」が伴うということです。
自然環境そのもの(エコロジーという観点)と、ハンモックを使用する周辺環境との両方に気を配る必要があります。
要は、常識と注意力を持って使いましょう、ということなのです。
大将自らが、ユーザの皆様に「Hammock Safety Rules(ハンモックを安全に使用するためのルール)」を紹介しています。
ご希望の方には、翻訳版をお伝えします!
まとめ
- メーカー表記の耐荷重は、静止荷重のことです。自分の体重に装備の分の重量を加えることを忘れないようにしましょう。
- ハンモックに座るときは、毎回ゆっくり行います。わずか数センチの跳ねも、数キロ単位の負荷となってハンモックにかかります。
- ハンモックが安全に設置されているかの確認は必ずしてください。地面から50cm以内に設置するようにし、ハンモックの上下は鋭利な物体などが無い状態にしましょう。木やポールなど、ハンモックを支える柱は、適切な間隔を保ちながら頑丈なものであり、取り付けに使用する道具(カラビナ、スリング、ロープ、ノットなど)の状態が良好であるかも確認します。
- 吊り下げたハンモックに入る前に、ハンモックをパタパタして中や表面に自然がよこしてきそうなモノ(尖った物体、石、木の枝、針、葉、虫など)を落としましょう。
- ポケットが詰まった状態で寝てはいけません。鍵、キーホルダー、ナイフなど、素材を傷つける恐れがあるものはポケットから取り除きます。ベルトやベルトのバックルも例外ではありません。突き出たズボンのチャック、クレジットカードの端、櫛も危険です。
- 火には十分に気をつけます。火元との距離を適切にとる方法は簡単です。火に向かって手をかざしてみてください。熱気で手が当てられない状態であれば、ハンモックが火元に近すぎるサインです。火に対するハンモックの設置方向も重要です。常に火元の風上にハンモックを吊るすようにします。ハンモックは火気に非常に弱いです。ハンモックの中での喫煙には特に注意を払いましょう。
- ハンモックの取扱いは、真剣に、慎重に行いましょう。十分に気を配ったハンモッキングは、危険リスクを減らします。 道路標識をよく理解してこれに従うことと同じです。注意することが、健康と安全の確保と事故の予防を大きく実現するのです。
- どれも、直感的なルールが多いですが、大切です。そして、ハンモッキングがユーザにもたらす、ユニークな経験はその結果です
人生を楽しむ、ハンモッキングを楽しむ。それでは、アウトドアで会いましょう。—ピョートルコワルスキー
(翻訳:田島)
BUSHMEN代理店スタッフ 田島
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