
皆さま、こんにちは。プラグフラックスの宮﨑です。
気温も高くなり、全国各地で桜の開花宣言が行われ、春もすぐそこですね。
この時期は卒業や入学などの新生活が始まるシーズンなので、社会人になった今でも何だかそわそわしてしまいます(笑)
私どもは代理店業を営んでおりますが、一応ハイカーの端くれでございます。
そこで、何か自分自身の限界突破になるようなチャレンジがしたいと思い、今回は「京都一周トレイル」の一筆書きに挑戦してみました。
その時に準備したこと、感じたこと、反省点を書いてみようと思います。
経験豊富な皆さまにお見せするのも恐縮ですが、参考になれば幸いです!
「京都一周トレイル」とは
「京都一周トレイル」とは、歩きながら京都の自然や歴史、観光が楽しめるトレッキングコースのこと。
名前の通り、京都を一周するルートになっており、全長は約130kmで5つのコースに分かれています。
①東山コース
②北山東部コース
③北山西部コース
④西山コース
⑤京北コース
登山道だけでなく、公共交通機関からアクセスできるポイントも多数含まれており、一気に踏破しなくても分割して挑戦することも可能な歩きやすいコースです。
私は過去に分割で歩いたことがあるのですが、今回はこの①~④を一筆書きで歩いてみることにしました。
登山計画
今回の山行は西山コースから始め、北山西部 → 北山東部 → 東山(伏見桃山)の「逆路」で行くことに。
登山アプリの登山計画では、補給ポイントやお手洗いが分かりづらかったので、別途Googleマップの「マイマップ」を作成。
青い線が行程です。
この行程を具体的な数字で表すと、距離 約78km、のぼり 約4,600m、くだり 約4,600m。
テーマは”自分自身の限界突破”なので、このルートを1日で一筆書きにチャレンジ!
私以外の同行者(2名)と共に、どこまで行けるでしょうか・・・
準備編
修行のような山行をクリアするために必要なモノを取捨選択し、用意した結果がこちら。

■主なギアたち
※私の趣味全開なチョイスですが、ご了承ください・・・(笑)
①メインザック:LITEWAY GRAMLESS PACK ULTRA 35L (Ultra200 Black)
※事前の予行練習で六甲全山縦走を1日で一筆書きした際、URBAN PRO PACK ULTRA 18Lで挑みましたが、途中で水分補給が億劫になったため、ハイドレーションが使えるGRAMLESS PACKに切り替え
②ウェストバッグ:LITEWAY POKKIE PACK ULTRA (Ultra200 Black)
③ハイドレーション:mont-bell トレールウォーターパック 3.0L
※事前調べで自販機が点在していることは分かっていましたが、購入や詰替えの手間があったのでハイドレーションで臨みました
④トレッキングポール:mont-bell アルパイン カーボンポール カムロック S
※ノルディック・ウォークスタイルで推進力を高めるべく、キャップはポイントプロテクター ウォーキングを着用
⑤メインライト:mont-bell リチャージャブル パワーヘッドランプ (旧型 microUSB方式)
⑥サブライト:RovyVon Aurora A5 (第3世代)
⑦モバイルバッテリー:計20,000mAh (10,000mAh×2個)
⑧お守りアイテム①熊鈴:Ridge Mountain Gear min.bell
⑨お守りアイテム②マダニ取り兼ホイッスル:LITEWAY TRINKET WHISTLE
⑩お守りアイテム③水ぶくれ防止:Blister Wool Blister Prevention Pack (8g程度)
⑪エマージェンシーポーチ etc.
なお、天気予報で降水確率が「0~10%」だったため、レインギアは持ち出していません。
持ち出すギアやアパレルの工夫で乗り切れるだろうという判断です。
必要なシチュエーションに応じて取捨選択する、使い分けることが、ULの本質で面白いところだと思います!
■食料
西山コースをスタート後、嵐山を抜けたら大原まで補給ポイント(コンビニ)が全く無いので、食べ物はしっかり持っていきます。
ザックの中身は、ほとんどが食料品です(笑)
⑫味の素 アミノバイタル パーフェクトエネルギー (45g×2個,130g×2個)
⑬Mag-on エナジージェル (41g×2個)
⑭ミドリ安全 塩熱サプリ
⑮森永製菓 inゼリー エネルギー (180kcal×4個)
⑯井村屋 スポーツようかん (あずき 113kcal×3個,カカオ 124kcal×4個)
⑰無印良品 不揃いバウム (400kcal前後×3個)
⑱無印良品 ミックスナッツ 塩味 (169kcal×3個)
+上記に加え、出発直前にコンビニで購入したおにぎり×4個,パン×2種類
■アパレル
終電スタートで夜通しのナイトハイクになりますが、天気予報では日中の最高気温が23℃(!?)という夏のような情報。。。
夜間の汗冷えにメリノウールでしっかり対応しつつ、タンクトップにもなれるようレイヤリングを意識しました。
ベースレイヤー①:OMM Core Vest
ベースレイヤー②:Aclima WoolNet T-shirt
ミドルレイヤー:Teton Bros. Chill Shirt
ウィンドシェル:Norrøna falketind aero60 Hood
アクティブインサレーション:Norrøna falketind Octa Jacket
パンツ:Patagonia Terrebonne Joggers
アンダーウェア:OMM Core Boxer
ソックス:drymax Maximum Protection Running
シューズ:Altra Lone Peak 9+ (Black)
これらを詰め込み、着込み、いよいよスタート!

上桂駅 → 二ノ瀬駅・・・真夜中ハイク,ソロ登山
日中はしっかり仮眠を取り、終電で阪急嵐山線 上桂駅に向かい、日付が変わる頃にスタートです。
ワクワクしますね~

阪急嵐山線 上桂駅
真夜中ハイクは予行練習の六甲全山縦走で慣らしたものの、バディがトレランスタイルだったので、私は速歩き、時々小走りで推進。
結果、開始早々に息切れ多発(笑)
しかし、前向きに考えれば序盤から心臓を起こせたので、結果的に良かったかもしれません。
少し登った場所から垣間見えた京都市内は、”西から見た景色”。
果たして、私は”東から見た景色”を目にできるだろうか・・・と考えていました(笑)

松尾山から見た京都市内の夜景
バディ達は普段からトレランを嗜んでいるので、良いペースで進んでいきますが、
私は途中からマイペースに切り替え、真夜中のソロ登山を開始。
初めてのソロ登山が、真夜中というのはなかなかドキドキする体験でしたが、なんか色々と吹っ切れたので、殻を破れた気がします(笑)
ソロ登山とは言っても、トレランのバディ達に追いつくことも多々あったので、私の速歩きは相当速いんだなぁと実感。
歩くことに集中しすぎてあまり写真を撮れていませんが、嵐山から清滝、高雄のエリアは本当に真っ暗。
ヘッドライトが切れたり、シャリバテで動けなくなったりしたら青ざめるレベル。
ナイトハイクはご安全に。
良いペースで進んでいきますが、手元の温度計によると夜間の最低気温は0℃にも達しました。
行動中はしっかり汗もかくので喉が乾きます。
適切なレイヤリングを心がけ、汗冷え防止に着たメリノウールが適度に保温してくれました。
また、行動しながらの水分補給は、やはりハイドレーションが大活躍!
ボトルだと取り出したり、飲み口を開けたりするのが億劫になってしまうので、面倒くさがりな私に合っています。
LITEWAYザックでは35L以上のモデルがハイドレーションの飲み口やチューブが出せるので、参考にしてみてください!

写真のザックはBIGGIE PACK ULTRA 45L (Ultra200 White)
赤丸の部分からハイドレーションの飲み口やチューブが左右に出せます。

過去に京都一周トレイルを歩いた時は景色も楽しみながらまったり歩きましたが、今回はナイトハイクかつ距離も長いのでひたすら歩き進めます。
定期的に行動食やおにぎりも食べ、カロリーマネジメントも徹底。
食料品を消費すればするほど、荷物が軽くなっていくのが実感できて面白いですね(笑)
日が昇ってきて辺りが明るくなり始め、待望のASAYAKE。
真っ暗だった一帯に空が焼ける瞬間が好きです。
しかし、道中に転倒して負傷したバディ 1名が、約30km地点の二ノ瀬駅で離脱。
私と残り1名で挑戦を続けることにし、一行は大原へ向かいます。

二ノ瀬駅 → 比叡山・・・至高の冷やし中華,水ぶくれの危機
貴船神社、鞍馬寺を駆け抜け、スタートから約10時間で約40km地点の大原に到着。
ようやく計画の半分くらい歩いてきたって感じですね。
ここから比叡山の急登が待ち構えています。
装備編でも触れましたが、嵐山から大原まで自販機以外の補給ポイントが無いため、水分以外の食料は全て持って歩いてきました。
大原のファミリーマートは天国です!(笑)
気温0℃の真っ暗な山で「ファミマで、あったかいうどん食うぞー」と鼓舞しながら歩いてきましたが、日中は気温20℃にも達してバテ気味。
ここは、夏を先取って「冷やし中華」を選択。これが大正解!
ヘトヘトでも食欲はしっかりあったので、「まだ歩けるな」という確認が出来ました(笑)

行程的にも半分ほど歩き進めて来たので、もう半分も頑張ろうと意気込んだ矢先、バディの膝神が限界突破直前になっていたため、大原で離脱。
もう半分の行程を完全ソロで挑むことに・・・
大原でバディに別れを告げ、行程中の最高標高である比叡山へ。
私もかなり疲れていたので、「比叡山を登り切ってから、続けるかどうか決めよう」と決心。
急登で有名なボーイスカウト道を歩きましたが、意外にもそこまで苦しくなかったです。
本当に約600mも登ったのか・・・?と。
疲れ過ぎて記憶が無いんですかね・・・(笑)

ボーイスカウト道
それより、水井山や横高山など、地味なアップダウンの方が上手く調子に乗れず苦戦しました。
あれはキツい。もう投げ出したくなるレベル(笑)

「まだ登らせるんか、比叡山・・・」と文句を言いながら、約47km地点の比叡山 延暦寺境内に到着。
ここで、足の違和感に気付き、ベンチに腰掛けました。
靴下を脱いでみると指先がふやけており、このまま歩き続ければ「水ぶくれ」になる兆候が。。。

※”運動中の足裏”という汚い写真で恐縮ですが、リアルを伝えるために掲載します。サムネイルは小さいですが、タップすると拡大できます
”水ぶくれなどを減らすランニング用ソックス ”として定評のあるdrymaxを持ってしてでも、この長時間かつ高い気温での汗蒸れは逃し切れなかった模様。
そこで登場するのが、お守りとして忍ばせていた水ぶくれ防止アイテム Blister Wool!
このアイテムは水ぶくれが気になる箇所に巻き付けることで、汗を吸湿して快適な状態に保ってくれたり、クッションのように擦れから⾜を物理的に保護してくれたりします。
巻き付けた後は、そのまま靴下を履くだけ。
正直、今回の山行はソックスにdrymax、シューズにLone Peak 9+をチョイスしたので、水ぶくれなんて大丈夫だろうと高を括っていたのですが、見事にやられました。。。
しかし、Blister Woolを使ったことで水ぶくれにならず、比叡山以降の行程を快適に歩けました!
水ぶくれ防止アイテム Blister Woolの詳細は、過去に投稿したブログ記事をご覧ください。
比叡山 → 伏見稲荷・・・ゴール地点の計画変更
水ぶくれの危機を回避し、何とかケーブル比叡に到着
自販機で購入したレモンスカッシュを飲みながら、「なんか、まだ行けそうやな。比叡山を降り切ってから、続けるかどうか決めよう」と決心。
しかし、京都市内を“北東”から眺めていると、「俺が見たいのは”東”や・・・」という執念が芽生え始めます。
また、ここまで歩いてきたのに、リタイヤして別の機会に同じ道を歩くのは嫌だな・・・という別の思いも(笑)

ケーブル比叡駅近くから見た京都市内の眺め
ここで疲れが出始めたのか、2回ほど登山道を間違えました。
1回目は道が逸れたものの、少し乱暴に駆け下りてルートに復帰。
2回目は少し暗くなってきて怖かったので、素直に来た道を戻ってルートに復帰。
こういうときこそ、冷静な判断が必要と痛感。
比叡山を駆け下り、北白川から大文字山へ。
ここの登りもキツかった・・・
息切れ多発で、一番フラフラしていたかもしれません。
周りに登山者が居ないので、「よっしゃあ」と声を出しながら登頂。
大文字山の周辺で、漢が燃えていました。
約60km地点の大文字山に到着した際、ある決断をしました。
先述の通り、溜まった疲労感からか判断を誤ってルートを間違えたことや、登りのヘトヘト感から残りの体力を鑑みた結果、ゴール地点を「伏見桃山」ではなく「伏見稲荷」へ変更。
もともと「東山コース」は稲荷大社が起終点だったのですが、2014年に伏見桃山駅までの9.5kmを延伸する「伏見・深草ルート」が作られました。
完全に言い訳ですが、伏見稲荷で終えても一応「東山コースを制覇した!」と言ってもいいかなと・・・(笑)

引用:東山コース|京都一周トレイル®|【京都市公式】京都観光Navi
と、目標ゴールを再設定し、気持ちを新たに歩き進め、右往左往しながら蹴上に到着。
インクライン、ねじりまんぼ、将軍塚、東山、清水山、山科も全て通過点。
あまり記憶がありませんが、スマホで写真を撮る余裕は少しありました(笑)

蹴上 インクラインを駆ける

将軍塚も横目に駆ける

心霊スポットのようなトンネルも颯爽と駆け抜ける
気合いというより、バーサーカーに近い状態で伏見稲荷大社に到着。
四つ辻にある展望台から京都市内が一望できました。

これこそ、スタート直後に目標とした”東から見た景色”。
当初のゴール地点である伏見桃山ではありませんが、十分歩いたでしょう!(笑)
しかし、達成感に浸る間もなく、最後まで気を抜かずゴールしようと冷静になります。
あとは、この階段を降りるだけ。
というわけで、ゴールの京阪 伏見稲荷駅に到着!

タイム 約20時間,距離 約73km,登り 4,100m,下り 4,100m。
いや~、長かった。
ロングトレイルは、しばらく大丈夫です・・・(笑)
道中、膝や肩に痛みを感じる場面もありましたが、歩き方や姿勢を工夫すると改善されたので、ゴール時点で満身創痍という感じではなかったです。
後半は完全にソロ登山だったので精神的に折れそうな場面こそありましたが、複数人ならもう少し余裕があって伏見桃山まで行けたかも・・・(笑)
ここからは自己満足ですが、良かった点と反省点をまとめます。
京都一周トレイル 一筆書きを終えて
まずは、良かった点。
・予行練習の大切さ
今回の2週間前に、予行練習として六甲全山縦走(須磨 → 宝塚)を同じく終電スタート、1日で一筆書きを行いました。
この経験から得たフィードバックのおかげで、夜通しハイク時の身体調子や、ギア / 食料品の取捨選択が出来ました。
特に水分補給の手段や、後述する行動食の補給方法を適切な方針に切り替えられたので、ファストパッキングの”より軽く、より遠く”を体現するために、必要な予行練習だったと痛感。
・計画変更の決断も然り、怪我や後遺症なく終えられた
反省点に近いですが、途中で計画変更をして無理なく続ける判断が出来たのは良かったと感じています。
がむしゃらに当初のゴール地点まで駆け抜け、遭難や怪我なんて起こしてしまったら元も子もありません。
計画通りのゴールには至りませんでしたが、また改めてチャレンジすれば良いんです!(笑)
また、「計画」という観点では、冒頭にご紹介したGoogleマップの「マイマップ」がかなり重宝しました。
Googleマップ上に設定した補給や自販機、お手洗いなどのスポットを表示できるだけでなく、「経路検索」で指定スポットまでの距離や時間を臨機応変に算出することが出来ました。
【参考】京都一周トレイル 一筆書き(逆路) 西山 → 北山西部 → 北山東部 → 東山.gmap
続いて、反省点です。
・補給は、”カロリー”だけが全てではない
疲れた時にサッと摂取できる行動食としてinゼリーのような流動食も用意しましたが、飲みやすい(食べやすい)反面、エネルギーへの変換(≒力が湧く感じ)を感じられませんでした。
もちろんどうしても食事が喉を通らない場面では最適解でしたが、頑張れば無印良品のバアムも食べられた場面も。
エネルギー補給は、やはり「米」がベスト。
疲れて飲み込めない場合でも水分と一緒に無理くり流し込めば、エネルギーへの変換(≒力が湧く感じ)がありました。
私はひたすら「おにぎり」でしたが、同行者が選んでいた「いなり寿司」はしっとりしていて食べやすく、甘辛い味付けが山行には向いていると思いました。
余談ですが、後半に水分補給しても喉が渇く現象に陥りました。
おそらく高血糖状態になったと推測しています。
水分を口に含み、舌を歯にこすりつけるように洗浄すると少し改善されましたが、良い方法があるのでしょうか。
・ソロ登山の長距離山行は、かなり心細い
序盤は離れたり、追いついたりで特に感じませんでしたが、後半の完全ソロ登山で急登に差し掛かった時は、精神的に折れそうな場面も。
また、暖かい春も目前で熊リスクもゼロではなかったので、視界に登山者が居ない間はスマホのスピーカーから音楽を流して気分転換と熊対策を行いました。
身体の物理的な不調の前に、”心の骨折”リスクもゼロではなかったなぁと。
まとめ
・自分自身の限界突破になるようなチャレンジがしたいと思い、「京都一周トレイル」の一筆書きに挑戦
▶山行計画 距離 約78km、のぼり 約4,600m、くだり 約4,600m
▶”より軽く、より遠く”を体現したギア,アパレルを取捨選択
・結果・タイム 約20時間,距離 約73km,登り 4,100m,下り 4,100m
▶溜まった疲労感や残りの体力を鑑みて、ゴール地点を「伏見桃山」ではなく「伏見稲荷」へ計画変更
・予行練習を行い、事前の下調べや準備を入念に行えば、トラブルにも冷静に対処できる
▶チャレンジングな長距離山行もクリアできます。次はどこを歩きましょうか!?
最後に、今度の4/12(土)~13(日)に行われるオフ・ザ・グリッドに弊社は出展いたしますが、こんな無謀な山歩き()を行う筆者も出展ブースに立っています。
私は弊社が取り扱う商品はもちろんのこと、山歩きの装備や楽しみ方のご相談にも乗れますので、気軽に遊びに来てください~
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!